セミナー・勉強会 UX KANSAI

2017.12.2「UX KANSAI #8 ペーパープロトタイピング」レポート

※ 本記事はXDUnit設立以前、UX KANSAIブログからの移行記事になります。一部リンク切れや情報が古い場合がございます。

まいどお騒がせしております。UX KANSAIの小田です。
2017年12月2日、UX KANSAI のUXデザイン連続セミナーvol.8は「ペーパープロトタイピング」でした。

表題の内容に入る前に、前回のvol.7「ストーリーテリング」では途中までで終わっていた「ビジョン提案型デザイン手法」を完遂するところから始まります。最上位に位置する「バリューシナリオ」によってサービスが提供するド真ん中の価値を描くところで終わっていたので、今回はユーザーの振る舞いを2段階目「アクティビティシナリオ」で表現してから、具体的な人工物とのやり取りを3段階目「インタラクションシナリオ」で表現します。

今回は私、欠席が出て人数の少なかったチームにお邪魔させていただきました。これまでワークショップに取り組んで苦しむ参加者を外から傍観させていただいていましたが、実際に手を動かしてみるとやはり難しいワークでした。

「アクティビティシナリオ」の段階では実装に依存しない抽象度を残した言葉で表現するもので、次の段階である「インタラクションシナリオ」で応用先がスマホからWebに差し替わるような変更があっても、「アクティビティシナリオ」の文章は変わらず成立しなければなりません。…が、書いているそばから「それってUI用語じゃないんですか?」とチームメンバーの間でもお互いに指摘が飛び交います。普段いかに身の周りの「モノ」を「モノ」のまま捉えてしまっているのか!「コト」と捉えるためには訓練が要るんだ!という発見があります。

基本的には同じメンバーで長期間のプロジェクトに取り込めるところがUX KANSAIの良いところだと考えているので、参加しておいてナンですがスポット参加はあまり望ましくなかったかもしれません。事情を聞き出すために余計な手間を取らせていて申し訳なかった気持ちもあります。
ただ、知らないからこそ客観的にサービスを見られたという視点もあることを感じました。また、過去に連続セミナーの参加者だった時には、「このまま進めても良いのだろうか?」という疑問をズルズルと引きずったまま中途半端な成果物を作ってしまったところ、スポット参加すると「バリューシナリオ」が与えられたものだと割り切って目の前の作業に集中する姿勢で臨めました。

前回のvol.7「ストーリーテリング」で作成した「仮想カタログ」では、そこそこ具体的なスペックを意識したのに、いったん実装のことを忘れるようなワークに取り組むことに「手戻りしている?」と戸惑われた参加者もいらっしゃるかもしれません。一方向に詳細化を進めて後戻りしないウォーターフォールモデル(wikipedia参照)とは違い、抽象と具象を行き来するサイクルを回して小さな失敗を経験しながら固めてゆくところに本質があり、単発セミナーでは体験できない一連の流れが体験できました。

段階を経るごとに詳細化が進んだ「インタラクションシナリオ」はモノの設計に落とし込むのに向いているのですが、混み入って全体が見えにくくなります。主要なシーンを抜き出してイラストと文章で表現する「ストーリーボード」を描き、あたかも体験しているかのように時間軸に沿って読み進める「ウォークスルー」をすることで、よい体験が提供できているか俯瞰して確認します。

実作業としては、チームで「主要なタスクはどれだろうか?」と話し合い、一連の流れについてチームメンバーで認識を合わせます。

いったん認識を合わせると、A4の紙に向かって個人ワークに向かいます。私が漢字をスマホでカンニングしている瞬間が捉えられていた。

出来上がったら壁に張り出して、他のメンバーが書いた箇所とも整合しているかチェックします。他のチームから客観的な視点で見てもらう前に、自分のチーム内で別々に作業したところの不整合が見つかったりもしました。

イラストについては、「上手い」「下手」なんて恥ずかしさは捨てて書かねばならないのですが、やっぱり上手く描ける人は素敵だなと感じます。肝心な部分を太くメリハリを付けていて目線を誘導する絵は、どこに注目すればよいのかプロジェクトに関与しない人にも伝わりやすそう。

…内容についてご指導をいただき、全チームとも時間を取ってもう一度書き直しがありました。。

今回のタイトルでもある「ペーパープロトタイピング」の実作業としては、表示画面のイラストを描いて画面遷移に従い配置して、prottなどのツールを使って画面遷移が確認できるプロトタイプを作って評価をするというものです。今回は講義で流れを学ぶだけとなりました。
かつて受講者だった頃、個人的に「実装が何でも良いと言いながら、どうしてスマホのプロトを作らせるんだろう?」と疑問に感じたことがありました。これに対して、先生が講義の中でおっしゃられた「今時、オンラインを介さないサービスなんてあり得ない」の中に答えを見出しました。1点目は、連続セミナーに入る前の「UX/サービスデザイン概論」にて「プラットフォームが世界を制した」という話題があったように、定量的な顧客情報を集める仕組みをつくって次のビジネスに活かすという意義。2点目は、サービスが広がるごとに人件費のかかる仕組みではなく、追加コストなしにスケールする仕組みが必要になるという意義。そのように解釈しました。
しかし、時代がもう一転して、いわゆるユーザーがUIを操作して指示するという時代が終わり、人工物が空気を読んでユーザーの意図を汲み取る時代が見えつつあります。この話も「UX/サービスデザイン概論」の中で話題として挙がっていた、伏線が回収されるのを感じました。そのような未来において、GUIをプロトタイピングする手法は過去のものになるかもしれません。では、どんなやり方でプロトタイピングすればよいのか、時代にキャッチアップできるよう学び続けなければならないと感じました。

 

2017年のレポートはこちら

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