セミナー・勉強会 UX KANSAI

2016.10.8「UX JAPAN FORUM 2016 in OSAKA」レポート

※ 本記事はXDUnit設立以前、UX KANSAIブログからの移行記事になります。一部リンク切れや情報が古い場合がございます。


こんにちは、徳見です。
10/8(土)に、UX JAPAN FORUM 2016 in OSAKA を開催しました。
関西だけでなく、関東・東海・九州から、107人ご来場いただきました。ありがとうございます。


 

UX JAPAN FORUMとは


UX JAPAN FORUMは、UXデザインを学ぶ人々が全国から集い、知恵や情報を共有し、新しい知見を広げる場として年に一度実施しています。
第3回目となる今回のテーマは、これからのデザインの在り方を考えるキッカケとするべく、「ソーシャル」としました。


キーノート1「幸せな社会を共に創るアクション・リサーチ(実践的協働研究)」


キーノートのお1人目は関西大学教授の草郷孝好先生。
草郷先生からは、幸せな社会とは、そしてそのアプローチをご講演いただきました。
「イースタリンのパラドクス(幸福のパラドクス)」と言われる、収入が増えても生活満足度は上がらない(むしろ、下がってる)データから、これまでの経済成長による開発モデルの課題を指摘され、これからの社会発展モデルについてお話いただきました。当事者(市民)自らが主体的に地域社会創りすること、外発的開発から内発的開発へシフトする必要があります。従来は研究者が主体となって当事者(市民)はアドバイスを受けるという受動の立場ですが、当事者(市民)が主体となり研究者は協働者であるという協働型アクション・リサーチを、事例を交えてご紹介いただきました。
リサーチをデザインに置き換えると、デザイナーはユーザーへ提案する関係ではなく、ユーザーが主体となりデザイナーと協働して創造する関係。デザイナーの仕事は当事者(ユーザー)の行動や意識を変えるきっかけを与えること。これってまさしくUXデザインではないでしょうか。


キーノート2「オープンイノベーションとデザイン」


キーノートお2人目は、富士フイルム株式会社の小島健嗣さま。
富士フイルムと言えば、フィルムカメラ低迷の危機から、化粧品などの新事業への躍進が有名です。その中で何が起きていたのかをお話をしていただきました。(大阪でお話しいただけるのは初とのこと)
その中でも私が印象に残ったのは、技術の棚卸しをして、社内共創の場(しくみ)をつくったこと。
富士フイルムがもっている価値ある技術を棚卸しすると数個になり、それを横(同機能/別市場)または斜め(技術を新しい機能に利用)展開していかれたそうです。社内共創するオフィス環境や、社外競争のための研究⇔制作・アート⇔顧客をつなぐしくみ、協働して発想する場づくりなど、、、リアルな共創がギュギュと詰まったお話をいただきました。
草郷先生と小島さまのお話は、一見別々に見えますが、根本で繋がっている・・・という感覚を持ちました。そして、この後のパネルディスカッションでそれが確信へと変わっていきます。


パネルディスカッション


キーノートのお2人に、ご講演いただいたHCD-net 理事 浅野先生がモデレーターとして加わってのパネルディスカッション。
そこで、共通点が見出されていきます。
共創/オープンイノベーション/協働型のアクション・リサーチ
多様な存在が協働することで多様な才能が開花する。ラテラル・シンキング(水平思考)。富士フイルムの社長が化粧品販売をGOしたのは、ロジカルではなくて「野生の勘」だったそうです。解がロジカルである必要はなく(そうすると在り来りな説明しやすい解になる)、そのアプローチやプロセスには理論的根拠がある。それが、後述するしくみのデザインなのかもしれません。
潜在能力アプローチ/アセット・アプローチ/地元学
自社や地元、自分自身の価値は自分ではわからないことが多い。地域では外の人を参加させて地元の価値を再確認するアプローチを取るそうです。富士フイルムでも技術の棚卸しをしたとのことですが、具体的にどういうアプローチだったのでしょうか。聞き逃しただけかもしれませんが、気になります。。。
これからのデザイナーとは?
「しくみをデザインする」(by 浅野先生)
「社会(会社)を醗酵させる」(by 草郷先生)
どちらも根本は同じだと思います。
持続可能な社会のために、当事者が主体的に行動し続けるしくみを一緒につくるデザイナーがこれから求められると感じました。


UXコミュニティ代表によるライトニングトーク


UX HIROSHIMAの薬師神さん。
立ち上がったばかりのUX HIROSHIMAのお話し。これからが楽しみ。

UX FUKUOKAのヨシカワさん。多様な関わり方を模索されてらっしゃいます。
UXコミュニティは、各々活動してますが、UX KANSAIも同じような想いをもっており、特に学ぶだけでなく実践する場づくりが今後の主なチャレンジとなりそうです。

UX名古屋の平野さん。平野さんはオープンにできない事例をここだけオープンにしてくださいました。いつもリアルなお話で面白い。

最後はUX Recipeの坂本さん。
Social(社会が求めてること)×Myself(自分がしたいこと)というまとめにとっても共感。


懇親会


スタッフ合わせて約80人が懇親会に参加してくださいました。
このフォーラムの目的である多様な人達との交流ができました。


参加者の声

107人の参加者のうち、78人がアンケートに回答くださり、70人が満足(非常に満足34人/やや満足36人)という結果でした。
その中から、ご意見ご感想をいくつかピックアップします。

  • 地域活性化、企業内改革、企業間コラボレーション、やっていることが違うように思えることが、UXというテーマで話をいただくと、非常に共通点が多く学びになりました。ありがとうございました。(50歳/男性/コンサルティング/大阪)
  • 今までUXをビジネスの中で活かすコトという意味が強い印象があったのですが、もっと深く入り込んだ”人間としての”という意味合いのことが知ることができ、自分の視野が広がった気がする(22歳/女性/UXデザイナー・ディレクター/静岡)
  • 周りと協力して作り上げていくことの大切さを実感できました。(44歳/男性/システムエンジニア/大阪)
  • いずれ母国マレーシアの人々の生活になにかしらUXを活用して貢献できたいいなと思いました。(29歳/女性/システムエンジニア/奈良)
  • 現在、組織の中でどのように自分が働きかけていくべきかを考えている。そのためのヒントとなることを聞けたように思う。当事者を巻き込むトリガーをつくっていきたい。(22歳/女性/ディレクター/東京)
  • 自分に問いかける機会をいただいたフォーラムとなりました。特に会社の中で何ができるのか・・・と思い、自社のアセットを改めて考えようと思いました。(37歳/女性/ディレクター/大阪)
  • ユーザー(市民)の力を学んだ。新規事業等考える際に、失敗を恐れずUXを活用しユーザー目線で取り組みたい。(25歳/男性/マーケッター/滋賀)
  • UXの勉強を始めたばかりで、どう役に立てられるか見通せなかったが、UXの取り入れ方だけでなく、その先にある社会への関係など視野を広げる良いきっかけになりました。(32歳/女性/デザイナー/兵庫)
  • 「デザインとは仕組みをつくること」会社内で仕組みを創ることが必要なのか、色々ためしてみたいと思います。(35歳/男性/品質保証/愛知)
  • UXということに「便利、簡単」みたいなよさというところに考えがよりがちであったが、幸せという意味ではそれだけを求めるのは違うということを聞いて、なるほどと思えた。(39歳/女性/評価/長野)

参加者・登壇者のブログも、発見したものだけご紹介。僕も私も書いたよ!という方、ぜひお知らせください。


次回予告

来年のUX JAPAN FORUMは金沢で開催予定とのことです。
日程が決まりましたら、
Facebookページ等で告知していきます。
来年もどうぞご期待ください。

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