XDUnit研究員の東中です。
2018年11月20日(火)に、Meetup!UXD #07を開催しました。
今回は話題提供者として、私が自社で実施しているユーザビリティテスト方法や悩みを共有させていただいたのですが、テストや評価方法にとどまらず、UX全般の幅広い議論ができました。
バラエティに富んだ参加者たち
今回のMeetUpはユーザビリティテストがテーマでしたので、Webデザイナーさんが多いと予想していたのですが、実際には企画、ITコンサルタント、組込み系エンジニア、マネージャー、海外勤務経験者・・・そして大手メーカーの方から家業を継いだ方まで、実に幅広い7名にお集まりいただきました。
テーマを分けてディスカッション
参加者同士の自己紹介で、MeetUpに参加した目的や悩みも共有いただいたところ、ユーザビリティテスト経験者と、これからやってみたいという方が同じくらいいらっしゃいました。
人数も多かったので、今回はテーマごとにチームを分け、30分ほどディスカッションする場を設けました。
①評価基準を作りたい
ユーザーのUX体験をどう評価しているのか、どんな評価手法があるのかを話しました。
海外含めたスタートアップ系のサービスでは、NPS(ネットプロモータースコア)による評価を定期的に行うことが多いようです。その信憑性についてはやや懐疑的な意見も出ましたが、手軽に評価を数値化できる点が広く採用されている理由の1つかもしれません。
またNEM(Novice Expert ratio Method)という手法も紹介されました。実施の難易度がやや高そうですが、使いやすさを数値化できるという点で関心を持たれていました。
”長期的”なUX体験の評価はなかなか数値化しずらいですが、企業活動としてはやはり数値化された指標が求められるようです。
②他社のやり方を知りたい
これから取り組みたい方からの質問を、実践者が回答するという形で進行しました。
初めて社内で実施するときの周囲の巻き込み方から製品の規模に応じたテスト環境の構築の例や、日本人と欧米人の被験者ではテスト中の思考発話の量や質がまったく異なることなど、様々な知見を共有することができました。
また、Webとは違いモノのプロトタイピングは時間もお金もかかるという話も出て、業界ごとの独自の工夫もありそうだなと興味深く聞かせていただきました。

参加者の学び
最後の振り返りで、
- ユーザーだけでなく社内の営業やエンジニアなどいろんな立場からのUXがあることに気づいた
- UIの操作テストの様子を録画してエンジニアに見せてみよう
- いま抱えている問題を解決する新しいアイデアを得た
- ディスカッションの中でUXという取り組みの価値を実感できたので、もっと勉強して会社に啓蒙していきたい
などなど、たった2時間のMeetUpでしたが皆さん今後に向けての熱い意気込みを語ってくれました。
個人的には、教える立場、教わる立場を行き来することで、自身の知識を振り返ったりアップデートできる濃い時間となりました。
参加者の皆さんにとって、今回のMeetUpが何らかの新しいチャレンジへのきっかけになっていれば幸いです。